これだけ多くのものが並ぶと何が良いのか凄いのかの判断もできず、目を引いたのが前衛書という部門で説明には「可能性を超えた文字、非文字」とあり、何でもアリなんだと思いました。
ファインアートの世界なら個性のぶつけ合いも可能ですがこういった古くからの格式やしきたりを重んじる日本古来の書の世界では、古き良きを大切に守るのか新たな可能性の在り方の追求なのか解釈は人それぞれ、伝統を崩さずして新境地の開拓を自ら突き進んでいる我が師匠は尊敬に値します。木との相性から文字選別のセンス、斬新な彫り方と色使い、それでいて女性らしいしなやかさと細部への気遣い、すべてが見事な作品でした。金箔をはり豪華一辺倒なもの、力の限り太文字を彫ったお寿司やの看板みたいなもの、アルファベット等の斬新の極地のようなもの、どれでもなく偉才を放つ作品がいつか彫れると良いなと願いました。
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